6.結論

 米国のCIA局長ターナーは、今日の北朝鮮の姿を「2つの顔の国家」と表現したことがある。ぼろをまとい食うに事欠き、そして憐憫の情を引き起こす第3世界国家の姿が1つの顔で、狂気じみた姿として「ソウル火の海」を夢見る兵営国家の姿が裏面に隠されたもう1つの顔である。北朝鮮住民の飢えが深刻化すればするほど、金正日の挑発の欲望は、さらに危険水位に上昇するものと見られる。彼が「祖国統一の主力は、軍である」、「信じるものは、軍だけだ」と、最近、口癖のように話していることも、決して軽く見過ごしてはならない。

 米国を含めた政界各国は、急激に崩壊する北朝鮮を見て、彼らを変化に導く介入政策を使うか、さもなければこれに固持させてしまう封鎖政策を使うことに対して、盛んに論争を行っている。

 しかし、北朝鮮と皮膚を合わせている我々の立場から介入政策や封鎖政策に先立ち、考慮されなければならないことは、彼らの最後の挑戦に対する対備態勢の確立である。北朝鮮が不意に挑発を敢行する場合、最も大きな脅威として台頭しているのは、彼らが保有している夥しい量の化学兵器である。

 米国のRAND研究所のブルース・ベネット博士も、最近、米国防部に提出した「韓国非戦2010」という報告書において、「北朝鮮は、崩壊直前まで核、生化学兵器等により韓国を脅かすものと予想される」とし、対備策の講究を促したことがある。北朝鮮が化学弾を搭載した地対地ミサイルや航空機で韓国の主要目標を無差別攻撃する場合、我々の戦争持続能力は、一時に麻痺してしまうこともあり得る。

 今まで我々が持っていた「化生放作戦」の概念は、敵の攻撃を受けた後、被害を最小化するための消極的な概念に偏っていた感がある。しかし、現代の化学兵器が持っている威力と残酷性を見ると、一旦攻撃を許容した以後の化生放作戦は、ともすれば無意味となることもあると見られる。

 北朝鮮の化学戦脅威を事前に阻止するためには、高度の情報収集能力と精密爆撃能力が同時に具備されなければならないであろう。不可避に攻撃戦力の発展を許容する場合には、可能な限り我が軍地域に浸透する前に、これを撃墜しなければならない。北朝鮮は、有事の際、休戦線付近の接線地域では、非持続性化学兵器を、首都圏や海・空軍基地等の後方地域の戦略目標に対しては、高性能の持続性化学兵器を主として使用するものと見られる。

 後方の縦深深い目標に対する化学兵器攻撃は、主として航空機、地対地ミサイル等、空中浸透手段を通して遂行される点を見ると、発進戦力の早期撃墜のためには、TMDを含む完璧な「空中防御能力」の確保が要求される。情報収集能力、精密爆撃能力、空中防御能力等の共通点は、空中を活動舞台に使用する点である。

 去る1990年の湾岸戦を起点に、航空戦力の重要性は、漸次大きく認識されている。ある者は、未来の戦争を「航空戦」又は「宇宙戦」と表現することもある。過去50年間、北朝鮮との劣勢な対立状態を持続してきた韓国の軍事力は、その間、弛まない発展を重ねてきた。しかし、常に米国という超強大国の温室の中で成長してきた韓国軍の構造及び質的水準は、急変している戦争様相に独自に対応するのに大きく至らないのが実状である。軍事力運用の効率性を向上するためには、新しいパラダイムに対する対応及び変化に躊躇してはならない。

 現代戦と未来戦の新しいパラダイムを形成する中枢的な要素は、航空戦力である。最近、我々に最も大きな脅威として刻み込まれている北朝鮮の核兵器攻撃も又、空中を通して行われる可能性が高い点を考慮すると、我が航空戦力の現住所は、至急に再検討して、補完発展しなければならないであろう。

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最終更新日:2003/05/04

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